【女神の時代〜熊本の凄かオナゴたち】

 2016-11-21
【女神の時代〜熊本の凄かオナゴたち】
 
九州のオーガニックムーブメントを牽引するピュアリィのオーナー反後人美さんと、TAO塾の必修課目パチカの創始者ケンゴマンこと吉田ケンゴさんの息子のラク君がTAO来塾。
かつて、「女神の時代」というエッセイに熊本の6人の女神達の一人として反後さんのことを書いたことがあった。「いのち」へのまなざし深き、知性と感性のバランスのとれた新しい時代の素晴しきリーダーだ!
 
 
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「女神の時代」 一般社団法人TAO塾代表 波多野毅
  
 先日、私の住む阿蘇・小国町で開催された福祉シンポジウムで細川護煕元総理の奥様でスペシャルオリンピックス日本名誉会長の細川佳代子さんとパネリストをご一緒させて頂く機会を得た。知的障がい者の地域における就労支援をテーマにしたディスカッションの中、TAO塾がしている彼らとの共同作業の実際や、農業が単に農産物供給という産業面ばかりでなく教育・健康・観光・福祉と多面的な機能を持っている事などの話をさせて頂いた。今回、弱者への深いまなざしを持つ細川さんと同じ時間を過ごせたことで、TAO塾の教育理念である「奪い合い」の勝ち組になるための教育ではなく、「分かち合い」の共生き社会を創る教育の意義をあらためて確認できたことは有難かった。講演などで全国を駆け巡っている細川さんだが、今も住民票は熊本にあるらしい。今回は、これから益々注目されるであろう熊本の女神たちについて書いてみたい。
 
 
今、日本で一番有名な農家といえばダントツでベストセラー「奇跡のリンゴ」で知られる自然栽培家の木村秋則さんであろう。その木村さんを世に出した火付け人が株式会社ナチュラルハーモニーの河名秀郎さんであることを知っている人も少なくない。しかし、ナチュラルハーモニーの姉妹店が大阪でも、名古屋でも福岡でもなく我が熊本にあることを知る人は、まだそれ程多くない。オーナーは、女性社長の反後人美さん。22歳の夏、卵巣を摘出する手術をきっかけに、食や農の大切さに気づき、2005年「ナチュラル&ハーモニックピュアリィ」をオープンした。今や、熊本のオーガニックムーブメントを牽引する旗手だ!
 
 
 グローバル経済の中、途上国での過酷な労働搾取と環境破壊の上に、コーヒーや有名ブランドアイテムが輸入されている現状に対し、現地の生産者と対等な立場で継続的に取引をするフェアトレードが脚光を浴びている。しかし、熊本市が、日本で唯一のフェアトレードシティに認定されていることを聞いて驚く人は多い。2011年6月、熊本市は世界で1000番目、アジア初のフェアトレードシティとなった。その立役者が、「NGOファアトレードくまもと」代表の明石祥子さんだ。彼女の企画するエシカルファッションショーに、熊本市長もモデルとして出演。2014年3月にはフェアトレードタウン国際会議が熊本で開催される予定だ。
 
 
 年末、経済産業省が示した新エネルギー基本計画素案は、前民主党政権が掲げた「2030年代に原発ゼロ」目標を否定、安全確保を前提に原子力発電を「引き続き重要なベース電源」と明記し核燃料サイクル推進も打ち出すものだった。原発重視への回帰が漂う中、地域の廃油を集め、バイオディーゼル燃料(BDF)を作り、エネルギーの地産地消に取り組んでいる「自然と未来株式会社」の星子文さんが今輝いている!熊本に油田を!を合い言葉に、日本一のクオリティを誇るBDFを精製し、東奔西走の毎日。今回、その活躍が評価され栄えある「環境大臣賞」を受賞した。
 
 
 私が通う熊本大学大学院社会文化科学研究科で紛争解決学を教える石原明子准教授も平和の女神だ。日本で唯一、対立解決や紛争解決を専攻できる大学院の先生として、対立や葛藤を持続可能性への知恵に変えていくための理論や技法を教えている。家庭内の親子・夫婦喧嘩から企業内の労働者と経営者間の争議、さらに国家間の戦争に至るまで、人間社会を取り巻く「もめごと・紛争」だが、捉え方、取り組み方次第で人間関係や社会構造を互恵的で協調的なものに変容する力にもなり得ると説き、今日は水俣、明日は福島、果てはアフリカの紛争最前線へも赴いている。
 
 
 我が阿蘇・小国郷にも、熊本市の女神達に勝るとも劣らぬ魔女?!がいる。元熊本県学校生協理事長で、長らく環境・健康・平和に関わり、書道と華道の師範である北里洋子さんは、マクロビオティックを単なる健康法としてではなく、「平和運動」でありインナーピースへの「道」ととらえた。自然農を実践する彼女のお料理教室「畑からテーブルへ〜いのちの食卓」は、「食」の大切さに目覚める明日の女神達にその叡智を伝授する場となっている。天に通じる彼女は最近、天然のインスリンと呼ばれる菊芋の加工に温泉地熱を利用して「食べる溶岩・キクマグマ」なるパワーフードを開発した。
 
 
 水上洋子・葉月純著の「女神の時代」によれば、旧石器時代とそれに続く新石器時代、世界は平和で豊かな女神信仰の時代で、何百万年もの間、戦争のない平和な文明を営んでいたそうだ。
 最近、目にした世界銀行の「男女の社会的行動傾向の差異」を論じたレポートにも、「女性はより誠実、倫理的で利他的行動を重んじる」ので「より多くの女性が政治に参加すれば、より誠実な政府へと導くことができ、政治の崩壊の危険が少なくなる」とあった。さて、現代日本の状況はどうか。女性議員は国会議員の7.9%、世界190カ国中162位と極端に少ない。女性原理の時代への転換へ向けて、女神を後押ししていくミッションが今男性に求められている!

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