TAO塾通信創刊59号

 2016-04-03
TAO塾通信創刊59号】

欧州無銭旅行から帰国後、1994年11月1日、TAO塾を創立。
あれから22年間出し続けている「TAO塾通信」も今回で59号。

拙筆ながら毎回想いを込めて書き続けている巻頭言を今年出版予定のエッセイ集の中に収録したいと思っている。心に響く人がいたら嬉しい。

以下、今から12年前のTAO塾通信第27号の巻頭言。

「いのち」の教育こそ、教育の根幹         波多野 毅
 
「病室の 真白き中に ひびきける 音なき音の 点滴のつぶ」
今から 15 年前、祖母を看病する中、作った短歌です。1987 年 8 月 29 日、私は愛する祖母を 癌で亡くしました。中・高・大と体育会系で健康そのものだった私は、それまで健康や病気の ことなど深く考えることもありませんでした。「ま、もし病気になっても薬を飲めばいい。お医 者さんに治してもらったらいい」と何の疑いもなく安易にそう思っていました。しかし、祖母 の死そしてその後父も癌になったことでものの本を読むようになりました。

情報とは面白いもので、こちらの問題意識の深さ加減で入ってくるものが違ってきます。そ れまで、マスコミなどで「現代医学、難病を克服!」なんていうものばかりが目についていた のが、「三分間医療」「薬漬け医療」ほか国民医療費の増大、慢性病に対する非有効性、権威主 義的な医者と患者の関係など現代医療が様々な問題を抱えていることを知りました。

また、西洋医学の思想的基盤になっている科学の要素還元主義が人間をあたかも部品の集ま りのように観てしまう機械論的な医療につながっているというパラダイムの問題も見えてきま した。西洋では、自我の確立が大切だとされ、合理的精神で自然を観察し、支配しようとして きました。しかし、いまや世界的な環境破壊と核の恐怖などの歪みが噴出し、これまでの進み 方に反省が出てきているのです。いまこそ、有機的でエコロジカルな世界観が必要なのです。

現代文明は、科学技術の発達と共に、物質的豊かさを提供した一方、過食・美食・運動不足・ ストレスの増大をもたらしました。詩人ゲーテに「人間は、自然から遠ざかれば遠ざかる程、 病気に近づく」という言葉がありますが、人間は、自然との共存の中でしか生きられないし、 自己の内なる自然の声が、すっと聴こえる「自然体」の自分でなければ、心身のバランスコン トロールができないのです。

TAO 塾の卒業生達にも、現在、医者の卵・松原崇一朗君(大分大学医学部)、薬剤師の卵・大 塚英起君(熊本大学薬学部)、看護婦の卵・斎藤あゆみさん(日本赤十字広島看護大学)、理学 療法士の卵・穴井寛和君(九州リハビリテーション大学校)と医療関係に進んでいる人達がいます。彼 らには是非専門知識の習得とともに「医」の根源たる「いのち」を育む「食」と「農」への洞 察も深めて欲しく思います。

今月 5 月末に、TAO 農場で田植えをします。熊本、福岡、遠くは海外からも無農薬オーガニッ ク農業を志す人が集まります。子供たちと一緒に土に触れる中で「いのちの根っこづくり」が できればと思っています。

●TAO塾無料30日間メルマガ http://taopot.blog82.fc2.com/blog-entry-316.html

12899961_10154098742475850_1308065115_n.jpg
コメント












管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
トラックバックURL:

http://taopot.blog82.fc2.com/tb.php/3437-0a88cc4f

≪ トップページへこのページの先頭へ  ≫