京大小出教授 「原子力は即刻やめても困らない」

 2011-05-28
京都大学原子炉実験所助教 小出裕章氏はこのように言っています。

「原子力は即刻やめても困らない」

日本では現在、電力の約30%が原子力で供給されています。そのため、ほとんどの日本人は原子力を廃止すれば電力不足になると思っています。また、ほとんどの人は今後も原子力を必要悪として受け入れざるを得ないと思っています。そして、原子力利用に反対すると「それなら電気を使うな」と言われたりします。

しかし、発電所の設備の能力で見ると、原子力は全体の18%しかないのです。その原子力が発電量では28%になっているのは、原子力発電所の設備利用率だけを上げ、火力発電所のほとんどを停止させているからです。
原子力発電が生み出したという電力をすべて火力発電でまかなったとしても、なお火力発電所の設備利用率は7割にしかなりません。それほど日本では発電所は余ってしまっていて、年間の平均設備利用率は5割にもなりません。つまり、発電所の半分以上を停止させねばならないほど余ってしまっているのです。

ただ、電気はためておけないので、一番たくさん使う時にあわせて発電設備を準備しておく必要がある、だからやはり原子力は必要だと国や電力会社は言います。
しかし、過去の実績を調べてみれば、最大電力需要量が火力と水力発電の合計以上になったことすらほとんどないというのです。
電力会社は、水力は渇水の場合は使えないとか、定期検査で使えない発電所があるなどと言って、原子力発電所を廃止すればピーク時の電気供給が不足すると主張します。

ところが、極端な電力使用のピークが生じるのは一年のうち真夏の数日、そのまた数時間のことでしかありません。かりにその時にわずかの不足が生じるというのであれば、自家発電をしている工場からの融通、工場の操業時間の調整、そしてクーラーの温度設定の調整などで十分乗り越えられるのです。

例えば、夏の高校野球は秋にやるとか。例年、窓を閉めきってクーラーをかけ、高校野球を観戦する8月中旬が電力需要のピークになるというのですから……。それから、自販機のない生活も考えなくてはならない。何しろ自販機文明は原発3~4基分の電力を使用しており、アルミ缶ひとつ作るのに、60Wの電球を9時間点けっ放しにしたのとおなじ電力を消費するのですから……。

今なら、私たちは何の苦痛も伴わずに原子力から足を洗うことができるのです! 「原子力は即刻やめても困らない」のです! 電気が足りないなどと喧伝するのは、この事態になっても原子力に執着する人たちの脅しに過ぎないのです!


     引用・参考文献:小出裕章 『隠される原子力・核の真実』 創史社 
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